形成外科・皮膚科
当院で行なっている治療・代表症例
当院では、形成外科でとり扱う疾患のほとんどと皮膚科一般疾患に対応可能です。
形成外科
形成外科は、扱う疾患が幅広く一言でこうと説明しづらい診療科です。形成外科は皮膚科、整形外科、手の外科の一部を支える診療科でもあります。
また、形成外科では傷跡をきれいに治すことも大きな使命であり、古くから美容目的も含むレーザー治療を行ってきた歴史があります。
当院では、形成外科でとり扱う疾患のほとんどに対応可能です。特にできもの取り、眼瞼下垂症、ニキビや傷あとの治療などを中心に行っています。
皮膚科
じんましんや湿疹、ニキビ、手足のイボなどの保険診療を行っています。重症例や、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬など、長期の専門的治療が望ましい場合は他院へご紹介いたします。
皮膚腫瘍、軟部腫瘍の治療
ホクロ、シミ、コブ、イボなど種々の呼称で認識されている「できもの」のうち、腫れたり、隆起して引っかかるなどの症状があれば健康保険適応で切除が可能です。当院でほぼすべてのできものへの対応が可能です。平坦で小さなホクロなど、自費のレーザー治療が適切な場合には、ご提案させていただきます。
一部悪性の可能性などを疑ったり、巨大なできものなどは、高次医療施設へご紹介させていただきます。
上口唇母斑細胞母斑
手術後日が浅いので赤みが残っていますが、赤み、傷の硬さは通常2、3ヶ月くらいで徐々に取れていきます。傷をキレイに治すテープと遮光をしていただきます。
手術は局所麻酔で、所要時間は10−15分程度です。
鼻背部日光角化症
できものの中にも様々な程度に悪い細胞がいることがあります。一例として、本例は切除・縫縮しましたが、場所によって取りきれない場合やご高齢の場合には塗り薬で治療することもあるできものです。
背部脂肪腫
背中にできた6cm大の脂肪腫です。
超音波検査やMRIを利用して診断を確定します。脂肪腫と事前にわかっていれば、3−4cm大の皮膚切開を加えるのみで、できもの全体を押し出して摘出できることがほとんどです。
他によくあるできものでは、袋ごと摘出しなくてはいけない粉瘤があります。できものの種類によって最適な治療方法が変わります。
保険診療や自費診療を含めて、診断に合わせた最適な治療法、切除方法をご提供するように心がけています。
眼瞼下垂、顔のケガ、傷あとの治療
後天性眼瞼下垂症
加齢による皮膚の余剰、眼瞼挙筋筋膜の弛緩が原因の眼瞼下垂症で、健康保険で手術可能です。
生まれつき存在する先天性眼瞼下垂症もありますが、全身麻酔での対応が必要の場合も多く、小児医療センターや大学病院の形成外科の受診が必要です。
当院では、年齢やコンタクトレンズ、花粉症などで擦ったなどで悪化した「まぶたのたるみ」を扱っています。正確には瞼を持ち上げる筋膜(眼瞼挙筋腱膜)の緩み、脆弱化が原因ですので、余剰皮膚の切除と共に筋膜を瞼の組織に縫いつけ直します。
眼瞼の挙上が容易になると、今まで余分に緊張していた前頭筋(額の筋肉)がリラックスでき、この緊張が眼精疲労、肩こり、頭痛の原因になっていたのであればこうした症状が改善されます。上図(左:手術前、右:手術後)では、手術後の額のシワの改善、目と眉毛の間の縮小(額のリラックスのため)、二重瞼の形成をイラストで示しました。
眼瞼から目尻までの余剰皮膚の処理や眼瞼挙筋腱膜の縫合の緊張などに経験が生きてくる手術です。縫い上がりの傷にも注意を払って手術を行なっています。
安静時に視野に上瞼が入り込んでくるような方は、診察にもよりますが手術適応です。手術後は特に1週間くらいが腫脹が目立ちますが、1ヶ月くらいかけて腫れは落ち着いてきます。
目立つ部位のけがや傷あとの治療
お顔のけがや手など外見上目立つ部位のけがについては、当院でなるべく傷を目立たないように治すことができます。
組織が完全に切断(ちぎれて)されている、出血量が多くて意識状態が悪いなどの場合は、その場で救急車対応を依頼していただくようお願いします。
瘢痕(傷あと)が目立つ部位にある、瘢痕のせいで引きつれがあり、指や肘などが伸びない(瘢痕拘縮)といった症状があれば、当院で原則健康保険適応で手術が可能です。
整容目的の傷あと改善手術は自費診療となることがあります(相談は健康保険で対応可能です)。
ケロイドといって盛り上がってくるきずあとの保険治療も行なっています。一部は保険診療で対応できますが、整容目的の手術などは自費診療となります。
CO2レーザーなどと組み合わせて、傷あとやニキビ跡の自費治療も行なっています。
ニキビ・顔の赤み
重度尋常性ざ瘡
上記症例写真は当院での治療症例ではありませんが、1例として掲載させていただいています。写真の例ではケミカルピーリングが併用され行われています。
保険で対応可能なものは保険治療を優先しておりますが、保険治療だけでなくケミカルピーリングやイソトレチノイン内服など自費治療も合わせて効果の確実に見込める治療方法をご提案し、対応しております。ニキビあとについても自費診療を中心に治療をご提供しています。
顔のあかみ
顔の赤みの原因は、アトピー性皮膚炎やしゅさ、ステロイドしゅさ、膠原病、脂漏性湿疹など様々で、診断に合わせた治療が重要です。場合によっては自費治療のIPLやイソトレチノイン内服が有効であり、保険治療を優先したうえでこうした自費治療をご提案するようにしています。